(2)中央公民館及び健康福祉事務センター等の更新にはなかまちテラスの経験を生かすべき

 

 小平市は昨年、(仮称)中央公民館及び健康福祉事務センターの更新等に関する基本計画の策定方針を公表しました。今後、8月には素案を公表し、パブリックコメントの後、10月には基本計画を策定する予定です。

 直近の公民館建て替えの例としてなかまちテラスがありますが、なかまちテラスは、給湯室や印刷室、保育室が狭い、トイレの数が少ないなど、使いにくいという声も上がっています。なかまちテラス建設の際には、庁内で協議した建替えにかかる方針案を平成22年5月に公表し、パブリックコメントの後、8月に方針を確定し、10月に公募型プロポーザル方式で基本設計者を決め、12月に基本設計案の住民説明会を行い、翌年3月に修正した基本設計の住民報告会を行って、実施設計へと進みました。中央公民館及び健康福祉事務センターの更新では、使いにくいという声が上がらないよう、なかまちテラスの時よりも、市民の意見を十分に反映させるための徹底した情報公開と、丁寧な手続きが求められます。

 

1.(仮称)中央公民館及び健康福祉事務センターの更新等に関する基本計画の策定方針には、「更新等の適否の判断を行った結果、「更新等を行う」ものとした」と書かれています。

①いつ、どこで、誰が「更新等を行う」と判断したのでしょうか。

 

小林市長

 次に「中央公民館及び健康福祉事務センター等の更新にはなかまちテラスの経験を生かすべき」のご質問にお答えいたします。(答弁担当:企画政策部公共施設マネジメント課、企画政策部財政課、健康福祉部地域包括ケア推進担当課長、教育部公民館、教育部図書館)

第1点目の一つ目の更新等の適否の判断でございますが、庁内の検討組織である小平市公共施設マネジメント推進本部で協議をした後に、市として昨年3月に更新等を行うと判断したものでございます。

 

②平成29年の公共施設マネジメント推進委員会での資料には、「老朽化が進んでいる」と記されていますが、老朽化の判断基準は何でしょうか。

 

小林市長

 二つ目の老朽化の判断基準でございますが、市では使用に耐えうる年数の目安を示した目標耐用年数を建物の構造ごとに設定しております。小平市公共施設白書では、目標耐用年数に対する建築からの経過年数の割合を老朽化率としており、おおむね老朽化率80パーセント以上を目安に、建替え時期が迫る施設として捉えております。

 

<再質問>

水口かずえ議員

 大きい2問目の方に移ります。

 中央公民館の建て替えについてです。1問目です。中央公民館は数年前に耐震工事をしたはずだと思います。また、喜平保育園の更新の判断では、コンクリートの圧縮強度や中性化の進行度を調べたら、目標耐用年数が20年延び、80年になったという記述がありました。中央公民館の更新の判断では、コンクリートの圧縮強度や中性化の進行度などの調査はしたのでしょうか。

 

川上地域学習担当部長

 耐震補強工事の方は行っておりますけれども、中性化の診断は行っておりません。以上でございます。

 

水口かずえ議員

 その調査を行わなかった理由を教えてください。

 

川上地域学習担当部長

 施設の老朽化の状況に関しては、相当傷んでいるということで、今回に関しては耐用年数を迎えることによる更新という判断をしたものでございまして、特に中性化に関して実施をしなかったものでございます。以上でございます。

 

水口かずえ議員

 先程、その判断は市として行った、公共施設マネジメント推進本部で行ったということでよかったでしょうか。また、市として行ったという場合は、最終的に誰が行ったという形になるのか、お教えください。

 

有川行政経営担当部長

 中央公民館の更新でございますけれども、30年の3月に最終的には市長決済という形で、市として決定したわけでございますけれども、その前に庁内の公共マネジメント推進本部の中で協議をしております。話としましては、29年から30年にかけまして、本部の会議で何回か付議をして、最終的には30年3月に決定をしたということでございます。

 

水口かずえ議員

 その庁内で行った会議というのは、会議録のようなものはあるのでしょうか。

 

有川行政経営担当部長

 公共マネジメント推進本部の会議でございますけれども、これにつきましては、特段会議録のようなものは作成してございません。以上でございます。

 

③判断の過程をもっと透明化する、また、判断の過程に専門家の知見を加えることはできないのでしょうか。

 

小林市長

 三つ目の更新等の適否の判断の過程に関する透明化や専門家のかかわりでございますが、市では小平市公共施設マネジメント推進委員会を設置し、推進委員の専門的な知見に基づく助言等を踏まえ、更新等の適否の判断を行っております。推進委員会は、外部有識者4人、公募市民3人から構成され、一般の方の傍聴も可能とした公開の場で行うことで、透明性を確保しております。

 

④福祉会館の更新についての判断はいつするのでしょうか。

 

小林市長

 四つ目の福祉会館の更新の判断でございますが、現在、福祉会館は、老朽化の状況も踏まえ、中央公民館、及び健康福祉事務センターとの複合化と合わせて検討を進めており、中央公民館、及び健康福祉事務センターの更新等に関する基本計画の中で、お示しする予定でございます。

 

<再質問>

水口かずえ議員

 次に福祉会館の方ですけれども、目標耐用年数到来年は2030年と中央公民館より少し先になっています。今回、中央公民館および健康福祉事務センターと一緒に更新することに、これはまだ、でも、正式には決まっていないということでよろしいんでしょうか。

 

有川行政経営担当部長

 先程おたずねいただきました中央公民館、健康福祉事務センターにつきましては、平成30年3月の時点で更新を行うものということで決めたものでございます。この施設の更新を行うにあたりましては、近隣施設である福祉会館も含めて、その他の施設の複合化、機能の移転も合わせて検討するということを、その際に合わせて決めております。このことを踏まえましてですね、昨年来やっております市民参加等の中ではですね、福祉会館も含めた上での更新ということを前提に検討してきているという経過がございます。

 

水口かずえ議員

 これまで中央公民館建て替えについてのデザインカフェに参加した市民からは、そもそも3つの建物を一つにするということが決まっているのかどうかわからない、決まっているとしたら、いつどこで決まったんだろうという疑問の声が挙がっていました。福祉会館の更新

については判断をどこでどうやるのか、明確な形で市民がわかるような形でやっていただけますでしょうか。

 

有川行政経営担当部長

 こちらにつきましては、昨年の6月に複合化の基本的な方向性ということで、市民意見交換会等でも資料としてはお出ししているところでございまして、市としましては、福祉会館も合わせて更新していこうという考えを持っているところではございますけれども、最終的には、この秋にお示ししていこうと思っております基本計画の中でお示ししていくということになるかと考えております。

 

水口かずえ議員

 中央公民館、駐車場についてです。駐車場、今とても広く使えるようになっていて、とても便利なんですけれども、3つの建物が一つになってあそこの敷地に入るとなると、どこに駐車ができるのかなということが、大変疑問です。駐車場の確保については、既存建物の跡地利用も含めて検討していくということでしょうか。

 

有川行政経営担当部長

 この3つの建物を一つにまとめていくということになれば、その跡地の活用も含めてということでございます。デザインプロジェクトということで、ワークショップをはじめ、様々な意見を頂戴しているところでございます。その中でも駐車場についてのご意見も多々いただいているところでございますので、設計を進めていく上にあたりましては、そのあたりにつきましては配慮していきたいと考えております。以上でございます。

 

水口かずえ議員

 駐車場の確保はしていただきたいと思っております。

 

2.小平市公共施設マネジメント推進計画によると、基本計画には、複合化の方向性や、事業手法、将来的な管理運営費用を含めたライフサイクルコスト、などが盛り込まれることになります。基本計画には、公民館利用の有償化や、運営の民間委託の有無についても記載されるのでしょうか。

 

小林市長

 第2点目の基本計画の記載内容でございますが、具体的な内容は現在のところ確定しておりませんが、市の基本的な考え方や方向性について記載することを予定しております。

 

3.なかまちテラスは、建設に至るまでの過程で市民や、図書館・公民館の現場職員の意見が十分に取り入れられなかったことが使いにくいという声が上がっている原因として指摘できると思います。

これについて、市はどのように認識し、この経験をどう活かすのでしょうか。

 

小林市長

 第3点目につきましては、教育委員会から答弁申し上げます。

 

古川教育長

 第3点目の市民や職員の意見の反映についての認識でございますが、なかまちテラスの建設の際には、平成22年6月に、仲町公民館・図書館建替えにかかる方針の素案に対するパブリックコメントを実施いたしました。(答弁担当:教育部公民館、企画制作部財政課、企画制作部公共施設マネジメント課、健康福祉部地域包括ケア推進担当課長、教育部図書館)

 また、基本設計についての説明会を平成22年12月に3回開催し、建物の外観や駐車スペースなどについて、様々なご意見、ご要望をいただき、その検討結果についての報告会を平成23年3月に開催しており、おおむねご理解をいただいたものと受け止めております。

 今後も施設の更新に当たりましては、必要な市民参加の手続きと分かりやすい説明を心がけてまいります。

 

4.これから10月の計画策定まで4カ月余りしかなく、重要事項が含まれる計画に市民の意見を十分に反映させるには短かすぎます。10月までに計画策定する必要があるのでしょうか。

 

小林市長

 第4点目の10月までに基本計画を策定する必要性でございますが、中央公民館、及び健康福祉事務センターの目標耐用年数の到来年までの期間を見据えますと、10月を目途に基本計画を策定する必要がございます。これまでも中央・小川デザインカフェ、利用者・利用団体ヒヤリング、アンケート、出前授業等で市民参加の機会を設けており、今後も様々なご意見を伺う機会を設定してまいります。

 

5.中央公民館が使いやすい大きな理由の一つとして、駐車場が広く使いやすいことがあります。建替え後の新建物にも、広い駐車場の確保は不可欠です。どれくらいの広さの駐車場をどこに確保できるのでしょうか。

 

小林市長

 第5点目の広い駐車場の確保でございますが、具体的な位置や規模は決まっておりませんが、新しい施設の機能に見合った駐車場スペースを確保するなど、利用者の利便性に配慮した検討を進めてまいります

 

6.なかまちテラスの基本設計者の選定は、市職員による審査会で行いました。外壁にガラスを用いた設計は、図書館の本が灼けるなどと指摘され、エクスパンドメタルで覆われて、費用も嵩み、批判も高まりました。基本設計者の選定を庁内のみで行うのではなく、公開していれば、違った展開になったはずです。現在、府中市は、庁舎建て替えに取り組んでいます。新庁舎の基本・実施設計者の選定は、学識経験者4名と副市長で構成される設計者選定委員会で行い、会議録を公開しています。公募型プロポーザルの最終審査は、提案者が作成した模型も用い、公開のプレゼンテーションとヒアリングで行い、322名の参加があったそうです。 小平市でもこのようなやり方で設計者選定をできないでしょうか。

 

小林市長

 第6点目の事業者の選定方法でございますが、現段階ではご提案のような公募型プロポーザル方式での選定は想定しておりません。

 

<再質問>

水口かずえ議員

 6番目です。公開型の公募型プロポーザルはできないというお返事でしたけれども、これができない理由は何でしょうか。

 

有川行政経営担当部長

 できないと申しますか、基本的にですね、競争による事業者の選定ということを考えておりまして、現段階におきましては、特段この公募型のプロポーザルという方式は想定していないということでございます。

 

水口かずえ議員

 府中市で実行できていることですので、小平市でできないということはないと思います。ぜひ、市民が納得できる形での公開した形での設計者選定をやっていただきたいと要望します。