小平市議会定例会一般質問通告書 

 

質問件名

小平市でも自殺対策への取組の推進を

 

質問要旨

 平成18年の自殺対策基本法成立以降、国内の自殺者数は減少傾向にありましたが、コロナ禍の影響で、令和2年は11年ぶりに増加しました。令和3年の自殺者数は21,007人で、前年より減少したものの、女性の自殺者数は令和2年、3年と連続して増加しています。また、自殺者総数が減少傾向にあるなかで、小中高生の自殺者数は増加傾向で、令和2年は499人と過去最多になり、令和3年は過去2番目の高さです。国は今年10月に新たな「自殺総合対策大綱」を閣議決定しました。 新しい大綱を受けての小平市での自殺対策の推進についてお尋ねします。

 

  1.  自殺総合対策大綱では、自殺の背景には過労、生活困窮、育児や介護疲れ、いじめや孤立など様々な社会的要因があることを指摘しており、平成29年に厚生労働省が発行した「市町村自殺対策計画策定の手引」では、自殺対策は保健、医療、福祉、教育、労働その他の関連施策と有機的に連携し、「生きることの包括的な支援」として実施することが必要としています。市は、令和6年度までに改定する「こだいら健康増進プラン」に自殺対策計画も包含させる方針ですが、どのような自殺対策計画にしようとしているのか、市としての方向性をお示しください。 
  2.  国は自殺総合対策大綱で、人口10万人あたりの自殺者数を示す自殺死亡率を平成27年の18.5から令和8年には13.0以下にする数値目標を掲げました。小平市の自殺死亡率は、厚生労働省の「地域における自殺の基礎資料 (市町村、 発見日、住居地)」によると、2019年11.36、2020年13.86、2021年15.34と近年増加しています。市の自殺対策計画には、数値目標を入れますか。 
  3.  地域によって自殺の原因や背景、自殺者の属性は異なり、効果的な自殺対策を推進するには、 地域の自殺の実態を把握する必要があるため、国は自殺総合対策推進センターで各自治体ごとの自殺の実態を分析した地域自殺実態プロファイルを作成し、全自治体に提供しています。このプロファイルでは、どんな年代や性別の自殺者が多いか、何を重視して対策を立てるべきか、などが示されています。 小平市の地域自殺実態プロファイルの概要をお示しください。 
  4.  厚生労働省が提供している地域における自殺の基礎資料 2019〜2021 年度版を見ると、小平市では20〜29歳の自殺者が占める割合が都全体と比べて高くなっています。 この要因と対策について市の見解をお聞かせください。 
  5.  小平市子ども・若者計画推進状況報告書令和3年度事業実施状況によると、「ハローワーク等と連携したミニ就職面接会」や「若者相談体制の検討」、「(仮称) 子ども・若者地域支援協議会の設置」について、今後検討する、あるいは国、東京都の動向を注視、とされています。自殺予防の観点からも、それら若者施策は、積極的に進めるべきではないか。 
  6.  自殺総合対策大綱は、社会的養護の下で育った子どもは、施設などを退所し自立するに当たって、様々な困難を抱えることが多いことから、進学や就職などのタイミングで支援が途切れることのないよう、退所後も引き続き支援する必要性を指摘しています。市は、コロナ禍対応のため、令和2年度と3年度に児童養護施設退所者等特別給付金給付事業を実施しました。 その経験を活かし、児童養護施設退所者等を継続的に支援する事業を実施できないでしょうか。 
  7.  現行の「こだいら健康増進プラン」には、自殺予防対策として、ゲートキーパー(自殺のリスクにつながるような悩みに気づき、声をかけ、支援につなげる人) 養成講座の実施が掲げられています。 関係者向けの講座の実施状況、また市民向けの講座が実施できていない要因をお教えください。 
  8.  自殺総合対策大綱には、いじめを苦にした子どもの自殺予防策として地域の人権擁護委員等が手紙のやりとりを通じて子どもの悩みに寄り添う 「子どもの人権SOSミニレター」が紹介されています。小平市での取り組み状況をお教えください。 
  9.  自殺総合対策大綱は、いじめを苦にした子どもの自殺の予防として、いじめを受けた経験のある人や、いじめを苦に自殺で亡くなった子を持つ遺族等の体験談等を、学校において、子どもや教育関係者が聴く機会を設けることにも触れています。 小平市でも実施できないでしょうか。 
  10.  学校で一人一台の学習者用端末の配備に合わせて実施しているいじめ防止につながる情報モラル教育の実施状況をお教えください。 
  11.  自殺総合対策大綱は、重点施策の一つとして、遺された人への支援を充実すると掲げ、心身への影響と留意点、諸手続に関する情報、自助グループ等の活動情報、相談窓口など、遺族が必要とする情報の提供や、遺族の自助グループ等の運営支援を上げています。 また、遺児がヤングケアラーとなる可能性も指摘しています。 小平市での遺児・遺族支援の取組があればお教えください。 
  12.  自殺総合対策大綱では、自己肯定感が低い若者や、配偶者と離別・死別した高齢者、退職して役割を喪失した中高年男性など、孤立のリスクを抱える人が、地域とつながる居場所づくりや、社会教育施設の重要性を指摘しています。 多様な人が集い、交流できる居場所づくりに向けた市の取り組み状況をお教えください。

 

上記のとおり、小平市議会会議規則第57条第2項により通告します。 

令和4年11月17日 小平市議会議長殿

小平市議会議員 氏名 水口 かずえ


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