質問件名 新型コロナウイルス感染症に対応するため市として最大限にできることを求めて

 

質問要旨 

 新型コロナウイルス感染症拡大の第5波を受け、小平市でも感染者が急増しており、8月25日時点で、入院中82人、宿泊療養4人、自宅療養285人、調整中35人の総計406人が療養中です。特に自宅療養や調整中の方は、いつ急速に悪化するかもわからない不安を抱えて過ごしていることと思います。保健所も医療機関も逼迫するなか、小平市として最大限できることを探りたく、以下質問します。

 

  1. 自宅療養者または濃厚接触者となった市民への食料などの配布について
  • (1)累計の利用者数をお教えください。小金井市では、紙おむつや生理用品も配布していますが、配布物等について、利用者から何か意見は届いていますか。
  • (2)小金井市や国立市では、パルスオキシメーターの貸し出しもしていますが、小平市でも貸し出すことはできないでしょうか。
  • (3)濃厚接触者の場合、一人暮らしの方と、世帯全員が濃厚接触者となった世帯が配布対象ですが、保護者が濃厚接触者となったひとり親世帯も、配布対象としていただけないでしょうか。
  1. 自宅療養者への医療提供について
    • (1)国立市は新型コロナウイルス感染症自宅療養支援室を設置し、自宅療養者や濃厚接触者を対象に、電話、タブレットを使ったオンライン相談や、保健所との連絡調整、国立市医師会協力機関による診療の調整、訪問看護ステーション・薬局との連絡調整等を土日・祝日も含む午前9時~午後5時に対応しています。武蔵野市も新型コロナウイルス感染症自宅療養者支援窓口(電話相談)を設け、自宅療養中または入院・療養等調整中で在宅の方を対象に、心配事などの相談を平日午前9時~午後5時に受け付け、土日祝日で急を要する場合は、宿直室で電話を受けて折り返し担当者から連絡する、としています。自宅療養者等にとって、このような相談窓口があると安心感が増すと思いますが、小平市でも設置できないでしょうか。
    • (2)厚生労働省のホームページで「新型コロナウイルス感染症の感染拡大を踏まえたオンライン診療について」対応している医療機関のリストを見ると、小平市内の医療機関も9機関が掲載されています。市の窓口でこれらの医療機関を紹介することはできますか。自宅療養者向け医療の提供に関して、小平市医師会との連携は何かありますか。
    • (3)小平市には、訪問診療が可能な医師はどれくらいいますか。また、訪問看護ステーションはいくつありますか。自宅療養者向けに、それらは活用されているでしょうか。
    • (4)狭山市は、自宅療養者向けに酸素濃縮器を確保し、保健所と医師の調整で使用するとしています。小平市でも酸素濃縮器を確保し、医師と連携して必要な人に貸し出すことはできないでしょうか。
    • (5)東京都市長会は、仮設を含めた宿泊療養施設の更なる拡充や、都施設を活用した臨時の医療提供施設の開設を速やかに行うことなどを求める要望書を8月18日に都知事に提出しました。さらに、北多摩南部医療圏の六市の市長は、同圏内に臨時の医療提供施設として可及的速やかに開設可能な施設(酸素ステーションなど)を迅速に設置することを求める要望書を8月26日に都知事あてに提出しました。要望書では、施設設置にあたり、東京都の運営を円滑に進展させるため、可能な協力体制の確立および各市における医師会等関係機関に対する支援要請に取り組む、としています。小平市を含む北多摩北部医療圏内5市(小平市、東村山市、清瀬市、東久留米市、西東京市)でも同様の要望書を東京都に提出してはいかがでしょうか。また、市として酸素ステーションのような施設を設置することはできないのでしょうか。
  2. 市内幼稚園で新型コロナウイルス感染症が発生し、濃厚接触者に指定された園児がPCR検査を受けようとしたが、保健所からの指示がなく、検査機関を見付けるのが大変だったと聞きました。多摩小平保健所に確認したところ、濃厚接触者の検査については、本人から希望があった場合は、医療機関を紹介するが、幼児については、状況によって検査の適不適等があるため、かかりつけ医への相談を勧めているとのことでした。幼児向けを含め、PCR検査ができる機関について、市が情報提供することはできないでしょうか。
  3. 小平市では、同居する家族が濃厚接触者となった場合、児童は可能な限り登園、登校させないように求めていますが、保健所では、濃厚接触者の家族については特に行動の制限はないと指導しているそうです。保健所に、基礎自治体の方針にも配慮して指導するよう求めてはいかがでしょうか。
  4. 子どもや同居する家族等が濃厚接触者として特定されて登園を控えた場合や、感染症の拡大防止の観点から、家庭で保育が可能なときに登園しなかった場合、保育料の減免はありますか。

 

○小林市長 

 

答弁担当 

  • 子ども家庭部 子育て支援課 
  • 子ども家庭部 家庭支援担当課長 
  • 子ども家庭部,保育課 
  • 子ども家庭部保育指導担当課長 環境部 水と緑と公園課」 
  • 教育部 学務課 
  • 教育部 地域学習支援課 

 

 次に、「新型コロナウイルス感染症に対応するため市として最大限にできることを求めて」のご質問にお答えいたします。 

 第1点目の一つ目の自宅療養者等への食料品等の配付人数の累計でございますが、8月末時点で112人分の申し込みをいただいております。配付している食料品等の内容に関する利用者の方からのご意見に つきましては、今のところいただいておりません。 

 二つ目のパルスオキシメーターの貸し出しでございますが、パルスオキシメーターは、専門知識を持った医療従事者が感染者の健康観察を定期的に行っていく際のツールの一つであり、市では酸素飽和度を測定した感染者に対し、どのような措置を行うべきか判断する専門知識や権限はなく、貸し出し後の責任を持った対応ができない場合があることが課題でございますが、どのような方法ができるか検討してまいります。 

 三つ目の 保護者が濃厚接触者となったひとり親世帯への配付でございますが、配付対象者といたしましては、原則として、自宅療養している方、濃厚接触者のうち一人暮らしの方、世帯全員が濃厚接触者となっている世帯としておりますが、濃厚接触者の方の状況を詳しくお伺いし、やむを得ない状況があれば、柔軟に対応してまいります。 

 第2点目の一つ目の自宅療養者の相談窓口の設置でございますが、市役所における人材や専門知識、権限、責任の観点から、新型コロナウイルス感染症にかかる市独自の相談・支援窓口の設置は困難でございます。 

 なお、現在行っている市の自宅療養者支援のお申し込みをいただく際には、原則、市の保健師が対応し、困りごとなどの相談も受け付けております。 

 二つ目のオンライン診療を行っている医療機関の窓口での紹介等でございますが、市の窓口等でご相談があった場合に、厚生労働省が公表している医療機関を紹介することは可能でございます。 

オンライン診療は、自宅療養者が増加している中で、感染者の方の状況把握や、適切な治療につなげるための手段としては、有効なものであると認識しており、実施する上では、小平市医師会、及び各医療機関の体制の整備、ご協力は不可欠となります。 

 一方、市内の医療資源に限りもあり、現在ワクチン接種を優先してお願いしておりますので、自宅療養者向けの医療提供に関して、具体的な連携は行っておりませんが、引き続き小平市医師会と情報共有を図ってまいります。 

 三つ目の 市内の訪問診療が可能な医療機関の数につきましては、25か所でございます。また、訪問看護ステーションの数は、23か所でございます。これらの医療機関等が自宅療養者向けに 活用されているか につきましては、把握しておりません。 

 四つ目の 酸素濃縮器の貸し出しでございますが、狭山市では、もともと災害対策として確保していたものを医師会や保健所から貸与の依頼があって、事業を開始したと伺っております。 

酸素濃縮器につきましては、酸素濃度など医師の指示が不可欠でございますので、市独自で酸素濃縮器の貸し出しを行うことは、現時点では考えておりません。 

 五つ目の圏域内5市による要望書の提出等でございますが、昨年度は、多摩小平保健所管内5市新型コロナウイルス感染症対策連絡協議会において、新型コロナウイルス感染症に関する要望を、東京都知事あてに提出しております。 

 また、必要に応じて圏域内5市の担当課に多摩小平保健所の担当者を加え、意見交換の場を設けております。直近では、先月19日に実施しており、その中で食料品等を配付する自宅療養者への支援などに関する意見交換を行いました。 

 単独自治体での対策、対応には限界がございますので、今後とも圏域内の5市と保健所を含めた連携、さらには、周辺自治体、東京都とも連携を図っていくことは、引き続き重要であると考えております。 

 酸素ステーションにつきましては、東京都が新型コロナウイルス感染症の感染状況を踏まえ、自宅療養中の感染者で自ら救急搬送を要請した方のうち、軽症から中等症程度の方を一時的に受け入れ、酸素投与等を行う施設で、医師や看護師が24時間体制で常駐しております。感染者にとっては一時的な安心にはつながるものと考えております。 

 市では、酸素投与等を行うのに必要な設備、人材や専門知識、権限、また、酸素ステーションから医療機関につなぐ権限や情報などがないことから、酸素ステーションを市が独自に設置し、運営することは困難でございます。 

 第3点目のPCR検査ができる医療機関についての情報でございますが、市では把握していないため、かかりつけの医師など地域の医療機関にご相談していただくか、または東京都発熱相談センターにお問い合わせいただくよう、市ホームページなどでご案内しております。 

 第4点目の保健所に対して基礎自治体の方針に配慮して指導するよう求めることでございますが、保育施設における新型コロナウイルス感染症の発生等に伴う対応につきましては、所管の保健所の指導、助言を踏まえて行っております。

 児童の同居家族等に濃厚接触者が確認された場合などには、 児童の健康観察の必要性や施設の特性を踏まえた感染拡大防止の観点から、市として登校を控えることをお願いしているものであり、引き続き、国や東京都の方針を基本として対応してまいります。  

 第5点目の保育施設の保育料の減免でございますが、子どもが濃厚接触者と特定された場合につきましては、保育料の減免の対象となります。

 保護者のご理解・ご協力のもと、登園しなかった場合につきましては、国が示している保育料の減免措置の対象とはなりません。

 第4点目の学校施設における対応につきましては、教育委員会から答弁申し上げます。

 

○教育長答弁 

 第4点目の保健所に対して基礎自治体の方針に配慮して指導するよう求めることでございますが、保育施設と同様に市立小・中学校における新型コロナウイルス感染症の発生等に伴う対応につきましては、所管の保健所の指導、助言を踏まえて行っております。

 児童・生徒の同居家族等に濃厚接触者が確認された場合などには、児童・生徒の健康観察の必要性や、感染拡大防止の観点から、教育委員会として登校を控えることをお願いしているものであり、引き続き、国や東京都の方針を基本として対応してまいります。

 

○水口かずえ

 大きい2件目に移ります。

 1点目です。自宅療養者への支援なんですけれども、一昨日の鈴木洋一議員の一般質問で、東京都が自宅療養者の情報を市町村に伝えることに取り組んでいくということが明らかにされたというご答弁がありましたけれども、このことについて何か、その後進展があるようでしたら、お教えください。

 

○篠宮健康保険担当部長

 この件につきましては、最初、報道が出て、私どももかなりびっくりしたところでございます。その際、保健所等にも問い合わせて、どういう状況なのかというのは確認はしているところでございます。

 現在、東京都においては、こちらについてアンケート調査を現在しておりますので、その結果を受けて、今後どういう対応をするかというのが出てくるのではないかなということは想定はしているところでございますが、いずれにいたしましても、今回この報道が出て、各市いろいろ、反論ではないですけれども、いろいろな考えもございますので、今、結構、各市によって意見が違っているところはあるかというふうには認識しているところでございます。

 

○水口かずえ

 小平市としては、積極的に情報提供を求める回答を都に伝えているということでよろしいでしょうか。

 

○篠宮健康保険担当部長

 今、回答の最中でございますので、それをどういう目的で使うかというところが求められておりますので、今回、あくまでもアンケートですので、もらうという方向ではいますけれども、利用については、今やっている食料支援のところというような回答は、今、想定はしているところでございますが、この件については、圏域内でも協議をして東京都に話をしていこうということになっておりますので、今後、どういうふうに動いていくかということは、注視していく必要があるかなというふうに考えております。

 

○水口かずえ

 小平市として、この感染している方への支援を独自にきちんと進めていくためにも、情報というのが基本的に必要だと思いますので、ぜひ積極的に求めていただきますよう、取り組んでいただきますようお願いいたします。

 パルスオキシメーターの貸し出しも、昨日のさとう悦子議員への答弁で、東京都への支援も求めながら取り組んでいくというご答弁だったかと思いますが、それでよかったでしょうか。

 

○篠宮健康保険担当部長

 各市同じような状況で、東京都のほうに支援をというところはお願いしているところでございます。今後、どのような形で東京都がそれに対応してくるかというところは、今のところ、ちょっと未定ではございますけれども、現在のところ、補助が開始されるのではないかという想定の下で、今、どのような対応が、どのように貸し出しができるかというところを検討しているところでございます。

 

○水口かずえ

 狭山市のほうのパルスオキシメーターの貸し出しのホームページのところで、保健所が自宅療養者の健康観察や入院調整等の業務に集中できるように、狭山市はパルスオキシメーターを貸し出していますと書かれています。健康観察等は保健所がやるにしても、市としてできるということで、パルスオキシメーターの貸し出し、ぜひ積極的に取り組んでいただければと思います。

オンライン診療についても、小平市医師会は、東京都医師会と連携して、積極的に取り組んでいくということでよかったでしょうか。

 

○篠宮健康保険担当部長

 オンライン診療においては、東京都がオンライン診療のしくみを構築するというふうにうかがっておりますので、小平医師会、できるかどうかというのは検討はしているというところで、うかがっているところでございます。