小平市議会定例会一般質問通告書

 

質問件名  回田町184-1ほかの開発で、市は市民の声に応えているか

 

質問要旨

 小平市回田町184-1ほかの宅地造成事業が5月8日から始まりました。この開発事業に関して、昨年9月定例会で請願「回田町の開発に伴い、安全な生活道路等の確保を小平市が主体的に実現することを求めることについて」が採択され、合理的な交通安全の確保が求められました。この開発に対しては、合理的な交通安全のほかにも、災害時の避難経路の確保や、狭い敷地に近接して住居が建てられることによる日照やプライバシーへの不安の声が、周辺住民から上がっています。市は、住民からの不安の声に十分に対応しているか、お聞きします。

  1. 回田町184-1ほかの開発では、T字型の袋路状道路がつくられます。小平市開発事業における手続及び基準等に関する条例(以下、条例という)の施行規則によると、道路は、「両端が他の道路に接続すること。ただし、市長が周囲の状況により避難及び通行の安全上支障がないと認めたときは、袋路状道路とすることができる。」となっています。回田町184-1ほかの開発で、市長が「周囲の状況により避難及び通行の安全上支障がない」と認めた理由をお教えください。 
  2. 東京都発行の「都市計画法の規定に基づく開発行為の許可等に関する審査基準及び宅地造成等規制法の規定に基づく宅地造成に関する工事の許可の審査基準」(令和4年4月1日改定)は、道路は通り抜けを原則とし、袋路状の道路は、防災上の観点からみて好ましいものではない、としています。そして、やむを得ず行き止まり道路とする場合には、自動車が転回できるスペース(転回広場)を設置することを求め、転回広場の設置箇所数は、道路幅員が6m以上の場合は、120mを超えた120m区間ごとに1箇所設けるとしています。回田町184-1ほかの開発でつくられるT字型の袋路状道路は、南側に隣接する宅地内の道路に接続しますが、接続すると長いT字型道路となり、T字の北端が転回広場になっているほかは、五日市街道に接続するまで200m以上あるものの、転回広場はありません。このように長い袋路状道路は、都市計画法施行規則第24条において「避難上及び車両の通行上支障がない」といえるのでしょうか。
  3. 昨年9月に採択された請願「回田町の開発に伴い、安全な生活道路等の確保を小平市が主体的に実現することを求めることについて」で求められた「合理的な交通安全」の確保は、達成されたのでしょうか。
  4. 条例第18条は、事業主に、周辺住民に対して開発事業の計画内容、工事方法等について説明会の実施等の方法により説明することを求め、同条例の施行規則第28条は、周辺住民に対して、開発事業の工期、工法、作業時間等、工事車両の規模及び通行経路など7項目を説明するよう求めています。回田町184-1ほかの事業主が、今年2月3日付けで市に提出した住民説明報告書では、昨年6月2日から23日にかけて説明を行ったとしていますが、昨年6月時点で事業者が住民に配布した説明資料では、工期は昨年7月からとされており、工法、作業時間、工事車両の規模及び通行経路、などの記載はなく、土地利用計画の道路の形状も現在と異なっています。このような説明で、条例及び施行規則に基づく説明がされたと言えるのでしょうか。
  5. 条例第18条は、事業主は、周辺住民への説明を行ったときは、その内容を速やかに市長に報告しなければならない、としています。回田町184-1ほかの開発の事業主は、昨年6月の説明を速やかに報告したと言えるのでしょうか。
  6. 事業主による説明が不十分であると感じた周辺住民は、事業主が市に提出した住民説明報告書を今年4月4日に開示請求し、21日に開示結果を受領しました。開示請求した住民は、住民説明報告書が開示され、その内容を住民が確認するまで、市は開発への同意書を出さないように求める意見書を4月14日に市に提出していましたが、市は、住民説明報告書を開示するより前に、開発の同意書を発行しました。市は、事業主からの説明が不十分だという住民からの意見には応える必要はないと判断したのでしょうか。
  7. 条例は、事業主に対して、自らも地域社会の一員としての社会的使命を自覚し、市民とともにまちづくりを行うことを求め、周辺住民への説明を行うに当たっては、紛争の予防に努めなければならない、としています。市は、事業主に対して、条例を遵守するよう求める指導を十分に行っているでしょうか。

 

上記のとおり、小平市議会会議規則第57条第2項により通告します。

令和 5年 5月29日 小平市議会議長 殿    小平市議会議員 氏名  水口 かずえ


 

小平市議会定例会一般質問通告書

 

質問件名 小平市で医療的ケア児への支援の拡充を

 

質問要旨

 日常生活を営むうえで、人工呼吸器や喀痰吸引などの医療的ケアを恒常的に受けることが必要な医療的ケア児への支援は、2016年の児童福祉法の改正で努力義務とされていましたが、2021年6月に成立した医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律で、国や自治体の責務となりました。法成立から2年近く経過した現在、小平市での医療的ケア児への支援状況についてお聞きします。

  1. 直近の市内の医療的ケア児の人数を年齢区分(0~2歳児、3~5歳児、小学生、中学生、高校生)ごとにお教えください。また、それらの年齢区分ごとに、医療的ケア児への支援の状況と課題をお教えください。
  2. 昨年4月の厚生労働省から市町村あての事務連絡で、乳幼児期(特に0歳から2歳)の医療的ケア児が障害福祉サービス等を利用する場合には、通常の発達の範囲を超える介助を要する状態にあるのかの判断が難しいことから、医療的ケア判定スコアを用いて、内部障害等により介助を要する状態にあるのかどうか(「障害福祉サービスの必要性の有無」)について、医師の判断を活用することが明確化されました。小平市は、乳幼児期の医療的ケア児のホームヘルパーやショートステイ等の介護給付の必要性の判断を医療的ケア判定スコアによる医師の判断に基づいて行っていますか。
  3. 市保健師による乳児家庭全戸訪問を医療的ケア児への継続的支援につなげることはできないでしょうか。
  4. 現在、市内の保育園で受け入れている医療的ケア児の人数と、今後の展望および課題をお教えください。
  5. 市立小・中学校及びその他の学校で、市が把握している医療的ケア児の就学人数、及びその支援の状況をお教えください。令和3(2021)年9月17日の文部科学省からの通知は、医療的ケア児が医療的ケア児でない児童生徒等と共に教育を受けられるよう最大限に配慮することを基本とし、本人とその保護者の意思を最大限に尊重し、地方公共団体及び学校の設置者は、医療的看護職員の配置促進に努め、学校における医療的ケア児及びその家族に対する支援の促進を図ること、医療的ケア児が保護者の付添いがなくても適切な医療的ケアその他の支援を受けられるようにするための措置を講ずること、を求めています。小平市では、この通知に則った取組みがされているでしょうか。
  6. 上記の文部科学省からの通知では、域内の学校における医療的ケアの対応の在り方などを示す医療的ケアに係るガイドラインの策定や、具体的な医療的ケア実施方法、緊急時対応等を記載した医療的ケアに係る実施要領の策定などを通じて、教育委員会が学校を支援するよう求めていますが、ガイドラインの策定などに向けた取組み状況をお教えください。
  7. 小平市は、医療的ケア児等の支援に関する保健、医療、福祉、教育等の連携を図るために、学識経験者、保健・医療関係者、訪問看護事業所、障害福祉サービス事業所、療育・教育関係者及び家族会の方のほか、障がい者支援課、健康推進課、保育課、子育て支援課、指導課の職員が参加する「小平市医療的ケア児を支援する連絡会」を2019年度に設置しました。同連絡会の昨年度の活動状況と成果をお教えください。
  8. 上記連絡会は、医療的ケア児と家族に対する実態把握調査を令和2(2020)年9月に行いました。この内容と成果をお教えください。
  9. 上記連絡会が主体となって、令和3(2021)年10月に医療的ケア児等災害時避難シミュレーションを行いました。この実施で見えた課題への対応状況をお教えください。
  10. 第二期小平市障害児福祉計画(2021年3月)では、医療的ケア児の支援を総合調整する医療的ケア児に関するコーディネーターの配置について2023年度までに検討するとされています。検討状況をお教えください。
  11. 上記計画では、医療的ケア児支援においてニーズの高い通所事業所の整備についても検討を進めるとしています。医療的ケア児の受入れが可能な児童発達支援事業所や放課後等デイサービス事業所の整備状況と課題をお教えください。
  12. 上記計画では、日常的に医療ケアが必要な重症心身障害児(者)の自宅等に看護師を派遣し、一定時間の医療的ケア及び療養上の介助を行うことで、家族等の介護負担を軽減する重症心身障害児(者)等在宅レスパイト事業の整備等、不足している医療的ケア児の支援について検討するとされています。重症心身障害児(者)等在宅レスパイト事業実施に向けての検討状況をお教えください。
  13. 医療的ケア児の保護者の方は、受けられるサービスについての情報が不十分だったり、日々の療育・介護で孤立・孤独を感じると聞いています。医療的ケア児の保護者の方々が交流できるような場を市として設置することができないでしょうか。

 

上記のとおり、小平市議会会議規則第57条第2項により通告します。

令和 5年 5月29日 小平市議会議長 殿    小平市議会議員 氏名  水口 かずえ                                                         


ダウンロード
市議会一般質問通告書202306回田開発.pdf
PDFファイル 88.9 KB
ダウンロード
市議会一般質問通告書202306医療的ケア児.pdf
PDFファイル 118.6 KB