質問件名 容器包装など使い捨てのプラスチックを削減するための取り組みを
○水口かずえ
国連環境計画の報告書「Single-Use Plastics」(2016)によると、日本における一人あたりのプラスチック容器包装廃棄物の量はアメリカに次いで世界で2番目に多くなっています。また、令和元年版環境白書によると、世界中で毎年約800万トンのプラスチックごみが海洋に流出しており、2050年には海の中のプラスチックごみの重量が魚の重量を超えるという試算もあります。コロナ禍でのテイクアウトの利用の拡大により、プラスチックごみの量はさらに増えており、対策が求められます。
○小林市長
答弁担当
・環境部 資源循環課
おわりに、「容器包装など使い捨てのプラスチックを削減するための取り組みを」のご質問にお答えいたします。
第1点目のコロナ禍前後でのプラスチックごみの収集量の変化でございますが、プラスチック製容器包装で見ますと、令和元年度は1,754トンとなり、昨年度は1,894トンとなり、140トンの増となっております。
燃やすごみの収集量につきましては、令和元年度は2万6,804トン、昨年度は2万8,129トンとなり、1,325トンの増となっております。燃やさないごみにつきましては、令和元年度は1,409トン、昨年度は1,780トンとなり、371トンの増となっております。
また、令和元年度のごみ組成分析における、燃やすごみ、及び燃やさないごみに含まれていたプラスチック製容器包装の割合でございますが、燃やすごみには3.4%、燃やさないごみには1.4%が含まれておりました。
第2点目の容器包装等プラスチックにかかる削減目標達成に向けた市の取り組みでございますが、全戸配布している資源とごみの出し方のパンフレットの中で、マイバッグ・マイボトルの持参、購入時にはトレイ無しのものや詰替え商品を選ぶことや、ペットボトルなどを排出する際には、レジ袋を使わずにカゴ出しをするなどのアイデアを紹介して、啓発を行っております。
第3点目のエコショップこだいらへの参加しやすい仕組みでございますが、現在、市内のスーパーマーケットを中心に、統一的な評価項目を一定程度満たした店舗を、エコショップとして認定しております。中小規模の小売り店舗の場合、状況が多様であり、また 3R への取り組み方法も限定されるため、今後、これらの店舗の実施の可能性について研究してまいります。
第4点目のプラスチックではない天然素材の容器への補助でございますが、プラスチックの削減は、必要な取り組みであると認識しておりますが、竹皮などの天然素材は地球にやさしい素材であるものの、使用後は燃やすごみとして処分されることが想定されるため、まずはリデュース、リユースの取り組みが必要と考えております。
第5点目のマイ容器を推進する事業の実施でございますが、マイ容器の推奨はエコな取り組みに資するものと考えますが、自ら持参した容器の場合、食中毒の危険性を完全に排除することが困難なため、市で推奨して実施することは慎重な判断が必要と考えております。
○水口かずえ
(大きい3点目に移ります。)プラスチックの削減です。2番目の質問です。東京都のほうでは、ワンウェイプラスチックを2030年までに2017年比で25%削減という目標を立てています。小平市でも、マイボトル、マイバッグみたいなお話はありましたけれども、25%削減という目標を小平市でも達成できるのか、また、小平市としても何か目標を立てるようなことは必要ないのか、ご見解をお聞かせください。
○田中環境部長
東京都のプラスチック削減プログラムの内容につきましては、大きな視点からの施策を中心に取り上げられておりまして、その中の1つとしまして、区市町村と連携した分別・リサイクルの推進強化というものがあげられております。ただ、現時点ではまだ、東京都からその連携についての取組内容については示されてはいない状態でございますので、今後、東京都の動向も注視しながら、行っていく必要があると考えております。現行の一般廃棄物処理基本計画にも掲げております、容器包装プラスチック資源化の推進や3R促進のための市内小売り店舗の取り組みの促進などの、プラスチック削減のための取り組みというものがございまして、これも来年度に会計の検討を行って参ります予定もございますので、その中でまた、改めて検討して参りたいと考えております。
○水口かずえ
ぜひ2030年までに25%削減という目標が達成できるような、前向きな思い切った施策を検討していただければと思います。東京都は、この同じ目標の中で、2050年までに海洋へのプラスチック物質をゼロにするということも掲げています。海へ流出したプラスチックは細かいマイクロプラスチックとなり、魚や鳥などの海洋生物が食べることで命を落としてしまったり、食物連鎖で人間の体内にも取り込まれてしまう、ということが問題となっています。
ピリカという団体が、昨年4月から今年3月にかけて全国の自治体や大学と協力して120ヶ所の河川や港湾などで水中のマイクロプラスチックを調べた結果、質量で最も多い23.4%を占めたのが人工芝ということでした。昨日の議会ではグラウンドの人工芝化が話題となりましたが、東京都は2050年までに海洋へのプラスチック流出をゼロにするという目標を掲げている、このことに対する市の見解をお聞かせください。
○田中環境部長
国のプラスチック資源循環戦略の中でも、基本原則においてプラスチック製包装容器製品の原料を再生材や再生可能資源に切り替えていくというようなこともうたわれております。それ以前として、まずはワンウェイの容器包装、製品のリデュースとプラスチック製品の使用を制限する、削減するということをまず掲げております。市といたしましても、市長答弁にございましたように、今ストローなど紙製品に切り替えるというような動きも、出てきておりますけれども、まずはそれ以前に、大規模な飲食チェーン店などでは、ストローなどは自主的には配らないで、言われてから渡すとか、あとはストローを使わないで飲むような、そういった取り組みも始まっております。市としてまずは取り組んで参りたいと考えておりますのは、リデュース、リユースということで、まずは抑制に努めて参りたいと考えております。その上で、国のように長期的な目標についても今後注視して参りたいと考えております。
○水口かずえ
グラウンドの人工芝化という問題もあったんですけども、それは例えば人工芝ではなく、天然芝にするとか、そういうやり方もあるかと思います。東京都が言っている海洋プラスチックへの流出ゼロというのは、市としても一緒に課題として取り組んでいただければということを要望いたします。
あと、エコテイクアウトと容器包装なんですけども、実際に市内の事業者の方でプラスチックの方が安い、環境に良い竹皮とかは高いということをお聞きして、それの差額を補助するようなものがあればとてもありがたいというお声を聞きました。その辺、市としても取り組んでいただけないでしょうか。
○田中環境部長
そういった補助の取り組み等もあるということで、市としては、市長答弁で申し上げたように、まだエコについての助成については、今のところ検討していないところではございます。また、今後何かそういったエコショップとか、そういった推進とか別の形でやっていければと考えております。
○水口かずえ
エコショップも身近な小さなお肉屋さんで買うと、プラスチックではなく紙で包んでくれるみたいなことがあると思います。エコショップ制度は小さいお店も参加できるような形をぜひ検討して下さい。あと、マイ容器なんですけども、目黒区や真庭市以外にも、兵庫県洲本市などでも取り組みが広がっています。例えば沖縄県の読谷村では、お弁当型のリユース容器を参加店に使ってもらって、使い終わったら最寄りの返却ポストに返して、運転代行会社が回収して、洗ってまたお店に戻すみたいな取り組みをやられているそうです。小平市では、イベント用リユース食器貸し出し、とても良いことだと思うのですけども、それをもう一歩広げて、そのお弁当容器が回転するような、そんな制度もできたら素晴らしいのではないかと思いますが、そんなことも検討していただけないでしょうか。
○田中環境部長
市としては、今まで、無料でそういったイベント用に食器の貸し出し等は行って参りました。そういった様々な他市の事例等もございますと思いますので、今後そういった所も研究して参りたいと思います。
○水口かずえ
今年6月にプラスチック資源循環法が成立して、ストローとかフォークとかスプーンとかプラスチック製の物が有料化、あるいは再利用みたいな取り組みを、大手事業者ですけども、年間55トン以上のところはしなければいけないというような法律も成立しております。今後、プラスチックに対する削減の取り組みというのは、国全体として取り組んでいかなければならないと思いますので、小平市としてもぜひ前向きにご検討、お願いいたします。
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