請願第14号 市議会本会議(3月29日)水口かずえ議員の討論文


請願第14号 『請願者の住所、氏名をホームページや市議会だよりで非公開にもできるようにすること』について

 

 この請願は、独り親の人や当事者性をもつ課題を抱える人から、住所氏名が公開される請願は、出したくても出せない、という声を受けた請願者が提出したものです。

現在、小平市では、請願が採択されると、市議会だよりに請願代表者の氏名と住所が公開されるほか、議会のホームページ上の会議録でも請願者の住所氏名を記した請願文書表や、趣旨説明を行う請願者の氏名が公開されています。このように住所氏名が公開されると、性暴力被害者や被虐待者のみならず、一人暮らしの人や家族に配慮する人など、多様な人が請願を出すことをためらうことになります。

請願法では、請願の提出は、住所氏名を記載した文書で行うことになっており、議会での審査は、住所氏名を明らかにして行われますが、審査後に公開する会議録その他では、必ずしも請願者の住所氏名を明らかにする必要はなく、多摩26市でも多くの市で、会議録や傍聴者用資料などの紙の資料やインターネット上で、請願・陳情提出者の住所氏名を一律非公開、あるいは非公開も選択できるようにしています。

今回の請願は、広く一般に流布されるホームページや市議会だよりで、請願者の住所氏名を非公開にすることもできるようにすることを求めています。審査では、請願者の多くが住所氏名をホームページや市議会だよりで非公開にすることを選択することへの懸念も示され、公開・非公開の選択の是非を議会で個別に審査してはどうかという意見も出されました。ホームページや市議会だよりで請願者の住所氏名を非公開とすることにどのような問題があるのか、問題点があるとしても、住所氏名を非公開にもできるようにすることで請願を出すことができる人が増えるというメリットと比較考量にしてどうなのか、また公開・非公開の是非を審査するということが可能なのか、審査する場合どういう基準を設けるのかなど、今後、議会運営委員会で議論を深めていければと思います。様々な事情を抱えるあらゆる人が、市政への要望を伝える請願という手段を使えるようにするための一歩を進めるべく、請願14号 請願者の住所、氏名をホームページや市議会だよりで非公開にもできるようにすることについて、賛成致します。

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